心地よい冬晴れの続くこの頃、お元気でお過ごしでしょうか。
今回は弊社が入居契約において標準採用しております「定期借家契約」についてお話をさせて頂きます。
入居者様とのご契約形態は「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類
一般的に、入居者様とのご契約形態には「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類があり、貸主・オーナー様の立場からは「定期借家契約」には大きなメリットがございます。
普通借家契約とは
- 弊社を除いた多くの管理会社さんが標準採用しています。
- 居住権が守られ、入居者様に有利な契約です。
- 問題がある入居者様(騒音、無断駐車の常習犯等)も明渡訴訟が必要になり、時間と費用と労力を使っても、退去させることが出来ない場合が多くあります。
- 正当な理由(建物の老朽化等)がなければ、強制退去はできません。
- 正当な理由がある場合でも、立退料等の金銭の支払いが必要になります。
定期借家契約とは
- 定められた期間のみ入居することが法的に許される契約です。
- 期間は自由に定めることが可能です。
- 契約期間満了にて、問題がある入居者も契約解除出来ます。
- 契約期間満了の場合、「立退き料」が不要とされています。
- 取壊し時期に向けて、事前に入居者の契約期間をそろえることができる為、最後まで家賃収入が見込めやすく、建替えの計画も予定通り進められます。
- 貸主の判断にて再契約をして長期お住まい頂くこともできます。
このように「定期借家契約」は貸主・オーナー様にとって多くのメリットがございます。
しかしながら、弊社以外の管理会社の多くが「定期借家契約」を採用できておりません。
その最大の理由は、管理会社にとって非常に手間がかかる契約だからです。
次に、「普通借家契約」と弊社標準採用「定期借家契約」の更新(再契約)の手続き実務を比較してみました。
「普通借家契約」と弊社標準採用「定期借家契約」の更新(再契約)の手続き実務を比較
普通借家契約の実務
「普通借家契約」は2年毎に更新契約を行います。
- 更新契約書郵送:郵送・返却確認
以上で手続きは終わります。
定期借家契約の実務
「定期借家契約」は2年毎に再契約を行います。
- 事前審査:現在の入居期間中に契約者が問題を起こしていないかを確認。
- 通知:契約期間満了の6カ月以上前に再契約の意思確認。
- 直前審査:契約期間満了の概ね3カ月前に家族構成や勤務先等の確認。
- 契約書作成:新しく制定された法律等の室内使用上の注意点を追加して契約書作成。
- 契約締結:契約場所を指定し、宅建主任者が面前で説明し締結。
「普通借家契約」に対して「定期借家契約」は、長い期間にわたり多くの労力や宅建主任者と店舗のスタッフが必要になります。
これらが、貸主・オーナー様に有利な契約形態とわかっていても、ほとんどの管理会社さんが定期借家契約に踏み出せない理由です。
弊社は「定期借家契約」を標準採用しています
最近では、弊社が「定期借家契約」を標準採用していることをお知りになった築20年以上の賃貸集合住宅建物のオーナー様から、取り壊しのご検討をするうえでの管理会社の変更のご相談を頂くことが増えてまいりました。
弊社にて「定期借家契約」でご契約の入居者様が増えていくことで、物件にお住まい頂く
入居者様の質を維持するとともに、取り壊し時のオーナー様の費用負担の削減を図ることが
出来ます。
確かに管理会社にとっては「定期借家契約」は労力が必要ではありますが、オーナー様の大切な資産をお守りする観点から、今後も継続していく所存です。
「定期借家契約」について詳しくお知りになりたい場合には、お気軽にエリア担当者までご相談を頂きますようお願い申し上げます。
担当:株式会社相模ダイワ カスタマーセンター